そしてニート

パートタイマー→アルバイター→プー太郎→フリーター→そしてニート
杉村太蔵衆議院議員が世間を賑わして、「課題はフリーター、ニート問題です。」とか言い、さらに、フリーターとかニートを集めて「意見を聞く」会などを催し、すっかりマスコミはフリーターやニートが問題であるという前提で話を展開しているんだけど、いったいそれらのどういう事が何に問題なのかが解らない。

私の知る限りでは、まず「アルバイター」とか「パートタイマー」とかそいういう言葉があって、それは正社員にならない就労業態を選んでいた人たちの事をさしていた。
それから、景気が悪くなってきて、そういう就労形態しか選べない状況がいかがなものかみたいな話になった。
で、「ブー太郎」という言葉はその人たちと区別する形で出てきたように思う。
最初から正社員を目指さないで時間給の仕事をこなしながらまったり自分の生き方を探している、いわば、モラトリアルな若者達の生き方を若者自身が肯定しつつも自己諧謔的に「プー太郎」って呼んだのが最初だった気がする。
それから10年間。景気悪くて正社員の採用率がどんどん減って、モラトリアルな若者ばかりでなく正社員になりたい若者達も不本意ではあるけど非正社員的就労業態を選択せざるを得ない環境になって、そういう若者もひとからげに「ブー太郎」っていう言い方もなんだからってんで、「フリーター」っていう言葉が登場した。
それからしばらくしてから、「ニート」っていう言葉が暗躍しはじめるんだけど、これって、多分、「ひきこもり」を社会問題化したときの文脈ででてきたんだと思う。

「アルバイター」とか「パートタイマー」で話が進むと正社員との対価の不平等が問題にされやすい、で、その中での若者の就労問題を特化させて、それって実は自己選択的な問題なんだよ、ってことで「ブー太郎」をアッピール。
でも、自己選択的な問題だけでなく企業が採用人数を縮減したり、就労形態を変えたがっているってことにも問題があるんじゃない?っていうような言説が出て来たけど、そういうのよりむしろブー太郎やフリーターにもなれない?意欲のない若者が問題なんじゃない?ってことで「ニート」っていう言葉がやたら出てくるようになった。
いったい何がどう問題なのか解らないまま、結局、55年体勢を支えた職業倫理や自己責任論に着地させてしまっているような気がするのだけど、ほんとこれでいいの?
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by yyymotot | 2005-11-12 23:26 | Diary
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